2024.04.12

<<論文掲載のお知らせ New Publication>>

当教室の大学院生 高 婧雯さんの英語論文が掲載されました。

Effects of Trehalose Preconditioning on H9C2 Cell Viability and AutophagyActivation in a Model of Donation after Circulatory Death for HeartTransplantation.
Gao J, Shingu Y, Wakasa S.
Curr Issues Mol Biol. 2024 Apr 12;46(4):3353-3363. doi:10.3390/cimb46040210.
PMID: 38666940

心臓停止後の心移植(DCD)は心臓移植における臓器不足を緩和する有望な戦略です。トレハロースは自食作用(オートファジー)の誘導剤であり、虚血再灌流(IR)モデルで心臓保護効果が示されていますが、DCDにおけるIR損傷での役割は不明です。本研究では、DCDモデルにおけるトレハロースの心筋細胞の生存率と自食作用活性化への効果を評価しました。結果、虚血前にトレハロースを投与する前処理は心筋細胞の生存率を向上させ、この保護効果は自食作用の活性化によるものであることが確認されました。この結果から、DCD移植における心筋細胞の損傷防止策としてトレハロース前処理が有望であることが示唆されます。